青葱を切る 新版
(black bird booksさんのサイトより引用)
涙がでる ラジオからは おそろしいことが聞こえてくる
おれは、ただ 青葱を切っている 今夜は湯豆腐 明日は肉豆腐
2016年に発表された藤本徹の第一詩集『青葱を切る』をblackbird booksから発行(復刊)。
絶版となったこの詩集を何とか復刊出来ないか、もっと読者に届けることが出来ないかと数年思案の後、本人に相談し発行の快諾を得ました。復刊にあたり藤本さんが新しく書き下ろした「あとがき」を記した栞を封入し、「新版」として制作することになりました。
本書の最後に収録されている表題作「青葱を切る」はお爺さんと交わした戦争の話を元に創作されています。戦争と平和という普遍的なテーマをお爺さんの生の声と語り手の声で現代に響かせた名作です。寡作故に恐らく幾度も推敲を重ねた詩が他15篇。
画家・西淑さんの完璧な装画と清岡秀哉さんの洗練された装幀は私家版そのままにお届けします。
著者:藤本徹 装画:西淑 発行:blackbird books 2022 ソフトカバー 105p