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沖縄社会論 ――周縁と暴力
¥2,970
打越 正行 (著), 石岡 丈昇 (解説), 上原 健太郎 (解説) 暴走族のパシリにはじまり、沖縄で調査を続けた。 『ヤンキーと地元』を書いた伝説のフィールドワーカーによる遺稿集。 2024年12月9日に急逝した、社会学者・打越正行さんの遺稿集を一周忌に合わせて刊行。 『ヤンキーと地元』(2019年3月刊、2024年11月ちくま文庫化)で打越さんは、沖縄の暴走族の「しーじゃ・うっとう(先輩・後輩)」関係などをもとに、建設業で生きるリスク層の生活を描かれました。地元の人間でも調査できない領域にパシリとして入っていった著者の本は、ナイチャーの書いたものとして驚きをもって迎えられ、第六回沖縄書店大賞沖縄部門大賞を受賞するなど高い評価を得ました。 本書は打越さんの遺した、パシリ論、沖縄社会論、暴力論の3部からなり、石岡丈昇、上原健太郎、上間陽子、岸政彦各氏の解説を付す。 === 根本はあくまでも「社会学者」だった。 暴力の真ん中で、生活をともにするような調査をしながら、 打越は優しい男だった。 ――岸政彦 みんなが打越くんの仕事を超えていく。 そこに自分の仕事を重ねながら、連なりながら。 ――上間陽子 === 【目次】 まえがき 上間陽子 はじめに 第1部 パシリ論 第1章 パシリ前史 第2章 社会の癖を書く――参与観察という方法 第3章 パシリとしての参与観察――つかえる部外者から、つかえない内部関係者へ 第1部 パシリ論 解説 パシリとしての参与観察が示すもの 石岡丈昇 断章1 第2部 沖縄社会論 第4章 ホモソーシャルなつながりの周縁――沖縄のヤンキーの若者のしーじゃ・うっとぅ関係をもとに 第5章 製造業なき経済成長/談合なき建設業――建設業からみた「戦後」沖縄 第6章 学校を去るわけ 第2部 沖縄社会論 解説 ヤンキーの世界を通じて沖縄社会を描くこと 上原健太郎 断章2 第3部 暴力論 第7章 つくられた、しーじゃ・うっとぅ関係――沖縄の建設業の社会史 第8章 ライフコースからの排除――沖縄のヤンキー、建設業の男性と暴力 第9章 暴力の理解社会学 第3部 暴力論 解説 暴力の傍らで問い続ける 上間陽子 断章3 終章 繫ぎ止められる沖縄 解説 他者になる、解離する― 参与観察の極限 岸政彦 あとがき 岸政彦 著者について 打越 正行(うちこし・まさゆき):1979年生まれ。社会学者。首都大学東京人文科学研究科にて博士号(社会学)を取得。和光大学現代人間学部専任講師、特定非営利活動法人 社会理論・動態研究所研究員などを歴任。広島と沖縄で、暴走族・ヤンキーの若者を対象とした参与観察調査をつづけた。単著に『ヤンキーと地元――解体屋、風俗経営者、ヤミ業者になった沖縄の若者たち』(筑摩書房、2019年、第6回沖縄書店大賞)、共著として『最強の社会調査入門』(ナカニシヤ出版、2016年)、『地元を生きる―沖縄的共同性の社会学』(ナカニシヤ出版、2020年)、『〈生活-文脈〉理解のすすめ――他者と生きる日常生活に向けて』(北大路書房、2024年)など。2024年12月9日、逝去。 石岡 丈昇(いしおか・とものり):1977年生まれ。日本大学文理学部社会学科教授。フィリピン・マニラを主な事例地として、社会学/身体文化論の研究をおこなう。著作に『エスノグラフィ入門』『タイミングの社会学』『ローカルボクサーと貧困世界』、共著に『質的社会調査の方法』など。 上原 健太郎(うえはら・けんたろう):1985年生まれ。大阪国際大学人間科学部心理コミュニケーション学科准教授。社会学。主な専門は沖縄の若者の就労問題。共著に『地元を生きる』『社会再構築の挑戦』『ふれる社会学』『いろいろあるコミュニケーションの社会学Ver.2.0』『持続と変容の沖縄社会』など。 上間 陽子(うえま・ようこ):1972年生まれ。琉球大学教育学研究科教授。2017年、打越正行との共同調査をまとめた『裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち』を刊行。著作に『海をあげる』、共著に『地元を生きる』など。 岸 政彦(きし・まさひこ):1967年生まれ。社会学者。京都大学大学院文学研究科教授。研究テーマは沖縄、生活史、社会調査方法論。著作に『同化と他者化』『街の人生』『断片的なものの社会学』『ビニール傘』『マンゴーと手榴弾』『図書室』『リリアン』、共著に『地元を生きる』『生活史論集』、編著に『東京の生活史』『沖縄の生活史』『大阪の生活史』『調査する人生』など多数。2024年12月9日急性骨髄性白血病のため死去。 出版社 : 筑摩書房 発売日 : 2025/12/10 言語 : 日本語 単行本 : 464ページ 寸法 : 18.8 x 12.8 x 1.8 cm
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渋谷半世紀 ──都市×カルチャー×未来
¥1,980
内田朋子 (著), 後藤充 (著) 渋谷の半世紀を振り返り、都市・カルチャー・未来の三視点で現在地を読み解く。 共同通信社の連載を基軸に、多彩な証言と論考で、次の50年への羅針盤を描く。 来街者から実務家・次世代クリエイターまでにひらかれ、渋谷という街の本質に迫る一冊。 「渋谷カルチャー」の本質を見つめ直し、 現在の混沌とした時代の中で、少しでも希望のある 未来の都市と社会のあり方を模索したいとの思いが 取材の出発点となった(はじめにより) ──────────────────────── 《目次》 第1部 都市 公園で遊ぶ子どものように 糸井重里 渋谷の過去、現在、未来 ──大都市から見えるこの国のカタチ 吉見俊哉 宇川直宏 最後の渋谷系「ホフ」が語る地元愛 小宮山雄飛 昭和レトロの第一人者が写し歩いた渋谷 町田忍 第2部 カルチャー 渋谷を鮮やかに彩り続ける「HARUMI GALS」 山口はるみ 劇場、演劇、街 G2 永作博美 音楽カルチャーはクラブから 沖野修也 私がミニスカートをはいても、 ニューストピックにならない世の中になってほしい 野宮真貴 世界へのランウエー 渋谷、原宿、竹下通り 古田泰子 ティファニー・ゴドイ 公園通りから見える世界の流行 平松有吾 第3部 未来 真の多様性を渋谷から広げたい ──性的マイノリティーへの偏見、差別、排除をなくす 午前0時のプリンセス 聖秋流 momohaha 大内アイミ JESSICA 産官学民こどもとつくる渋谷区〝未来の学校〟 ──理想像はみんな違っていい 金子嘉宏 北村久美子 長いスパンで捉える生態系、都市、アートの行方 ──時代を超えてゆく真の創造力とは? Chim↑Pom from Smappa!Group エリイ 林靖高 牧田習 特別寄稿1 渋谷は、渋谷ではなかった 吉見俊哉 特別寄稿2 坂を上る渋谷から、川筋を這う渋谷へ 吉見俊哉 特別寄稿3 神社とアングラ、天井桟敷とジャン・ジャンの間 吉見俊哉 解 説 創造的に記憶/忘却する― 超舞台としての渋谷 北田暁大 《著者》 内田朋子 (ウチダトモコ) 青山学院大経営学部卒。共同通信社編集局メディアセンター予定チーム委員。デジタル事業立ち上げやコンテンツ開発を担当。「知財とデジタル」をテーマに講演・メディア出演でも活躍。京都芸術大講師、情報経営イノベーション専門職大客員教授、デジタルアーカイブ学会理事を務める。著書『発信する人のためのメディア・リテラシー』(晶文社)など。 後藤充 (ゴトウミツル) 共同通信社の文化部や大阪文化部で漫画担当、読書面デスクなど。本書の基になったデジタル企画にデスクとして関わった。 出版社 : 晶文社 発売日 : 2025/11/6 言語 : 日本語 単行本 : 200ページ 寸法 : 12.7 x 1.4 x 18.6 cm
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優しくない地球でひとが生きのびるための80の処方箋
¥2,420
著者:品田 知美(著) 地球が「優しくない場所」になっているのを、どこか心の片隅で感じていませんか? 本書は、環境社会学者としての著者が、日常の「当たり前」から一歩踏み出し、 ・なぜ気候変動が止まらないのか ・ゴミやプラスチックの消費がどう循環に関わっているのか ・自分が“できること”は何か を、80のテーマ+処方箋で示してくれます。 「もっと何かしたい。でも何を?」という方に、手に取りやすい知性あるガイドになります。 書籍概要 「ゴミを減らせばいいの?」「ペットボトルを買うのは意識が低い?」「PFASは本当に怖い?」―。 環境問題に漠然とした不安を抱える中で、 「知る」「実践する」「行動できる」にまで落とし込んだ80の処方箋。 文系・理系の視点をつなぎ、日常の“ちょっとした問い”から地球規模の問いへ。環境社会学の入門にも最適です。 著者について 品田 知美(しなだ・ともみ) 1964年生まれ。早稲田大学理工学部出身。シンクタンクで環境政策を担当後、東京工業大学大学院社会理工学研究科博士課程を修了(博士(学術))。社会学者として、環境・家族・日常生活を横断する研究を行い執筆・教育活動を展開。 書誌情報 出版社:亜紀書房 発売日:2025年9月19日 単行本:256ページ 寸法:18.8 × 13.0 × 1.8 cm(四六判)
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まちは言葉でできている
¥1,980
著者:西本 千尋(著) 人が暮らす場所は、制度でも建物でもなく「言葉」でできている。 本書の文章には、その当たり前をそっと裏返して見せてくれる静かな力があります。 再開発の説明会で消えていく生活者の声、日常の中でひっそり続いている“まちの痛み”、それでも誰かが紡ぎ続けた言葉の手触り――。 「本と羊」が大切にしている“偶然の場”とも響き合い、読むほどに自分の住む場所の声がふいに立ち上がるような一冊です。 書籍概要 再開発の現場でこぼれ落ちる小さな声、行政の言葉と生活者の実感のズレ。 著者はそのあいだに挟まる“生の言葉”を、20年以上にわたり拾い続けてきました。 大きい言葉に支配されがちな「まち」を、生活者のまなざしから丁寧に描き直す本書。 専門用語ではなく「暮らしの言葉」でまちを見つめ直し、足もとを照らすように世界を読み替えていく随筆集です。 著者について 西本 千尋(にしもと・ちひろ) 都市の再開発現場での実務経験を持つフィールドワーカー。 生活者・行政・開発のあいだに揺れる“言葉の行方”を記録してきた。 コミュニティや都市計画、まちづくりに関する執筆・講演多数。 出版社:皓星社 発売日:2024/6/27 言語:日本語 単行本:272ページ 寸法:21.0 × 14.8 × 1.7 cm(A5判)
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コンヴァージェンス・カルチャー:ファンとメディアが作る参加型文化
¥4,070
H・ジェンキンズ=著、渡部宏樹・北村紗衣・阿部康人=訳 ファン文化を語るうえで欠かせない、「コンヴァージェンス」とは何か?―― オードリー・タン氏、推薦! メディア論・ファンダム研究の名著、待望の邦訳! 『サバイバー』、『アメリカン・アイドル』、『マトリックス』、『スター・ウォーズ』、『ハリー・ポッター』……世界的ヒットを記録したエンターテインメントは、多くのファンたちが積極的に参加することで熱狂の渦が生まれた。 映画やアニメ、ゲーム、コミックなど多岐にわたるメディア・プラットフォームのもとに、ポップカルチャーのファンたちは集まり、コミュニティをつくる。そこは新しい知識が生み出され、主体的な参加が促される創造的な場である。もはやメディア産業もファンダムを無視してコンテンツをつくることはできない。 本書は、メディア研究の第一人者が、<コンヴァージェンス>の理論をもちいてトランスメディアの複雑な関係を読みとく古典的名著。ファンと産業界が衝突しながらもともに切りひらいてきた豊かな物語世界の軌跡をたどり、参加型文化にこれからの市民社会を築く可能性を見出す。 もう消費するだけでは満足できないファンたちは、どこへ向かうのか? 企業を揺さぶり、社会をも変えてきた、ポップカルチャーの力を探る 【目次より】 イントロダクション 「コンヴァージェンスの祭壇で祈ろう」 ──メディアの変容を理解するための新しいパラダイム 第1章 『サバイバー』のネタバレ ──知識コミュニティの解剖学 第2章 『アメリカン・アイドル』を買うこと ──私たちはリアリティ番組でどのように売られるか 第3章 折り紙ユニコーンを探して ──『マトリックス』とトランスメディアのストーリーテリング 第4章 クエンティン・タランティーノの『スター・ウォーズ』? ──草の根の創造性とメディア産業の出会い 第5章 どうしてヘザーは書けるのか ──メディアリテラシーとハリー・ポッター戦争 第6章 民主主義のためのフォトショップ ──政治とポップカルチャーの新しい関係 結論 テレビを民主化する? ──参加の政治学 あとがき──YouTube時代の政治を振り返る 著者について 著者について ヘンリー・ジェンキンズ[Henry Jenkins] 南カリフォルニア大学教授。コミュニケーション&ジャーナリズム研究科、 映画芸術研究科、ならびに教育研究科で、デジタル時代の参加型文化やファンダム、 若者教育などを教えている。同校着任以前はマサチューセッツ工科大学(MIT)にて 比較メディア研究プログラムを立ち上げ、ディレクターを長らく務めた。 著書にTextual Poachers: Television Fans and Participatory Culture、Comics and Stuff 、 共著にParticipatory Culture in a Networked Eraなどがある。 訳者について 渡部宏樹[わたべ・こうき] 筑波大学人文社会系助教、エジプト日本科学技術大学客員助教。 北村紗衣[きたむら・さえ] 武蔵大学人文学部英語英米文化学科准教授。 著書に『シェイクスピア劇を楽しんだ女性たち』(白水社)、 『お砂糖とスパイスと爆発的な何か』(書肆侃侃房)など。 阿部康人[あべ・やすひと] 駒澤大学グローバル・メディア・スタディーズ学部グローバル・メディア学科講師。 出版社 : 晶文社 発売日 : 2021/2/2 言語 : 日本語 単行本(ソフトカバー) : 556ページ ISBN-10 : 4794972482 ISBN-13 : 978-4794972484 寸法 : 21 x 14.8 x 3.2 cm
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人間がいなくなった後の自然
¥3,740
カル・フリン (著), 木高 恵子 (翻訳) 人間が消えれば、自然は回復・新生する―― これはダークツーリズムでも、廃墟趣味でもない、新時代の「環境人文書」である。 サンデー・タイムズベストセラー/ジョン・バロウズ賞受賞/英国王立文学協会オンダーチェ賞最終候補…各方面から大絶賛! 戦争の緩衝地帯、かつての産業の衰退地、放射能汚染地域、災害跡地…人間が見捨てた土地は、 実際にはリセットされた大地で自然が新しい環境として遷移し、地球上のほかのどのエリアとも異なる豊かな場所となっていた。 世界中の荒廃し果てた土地を訪ね、自然の回復・新生の実態を追った、人間中心主義以降の時代の、 環境人文学の最先端を行く野心作。 「二年間かけて、最悪のことが起きてしまった場所を旅した。戦争、原子炉のメルトダウン(炉心溶融)、自然災害、砂漠化、毒化、放射能汚染、経済崩壊に見舞われた風景である。世界の最悪の場所ばかりを次々に並べる本書は暗黒の書というべきかもしれない。しかし実のところ、本書は救済の書なのである……ある場所が見違えるほど変わってしまい、すべての望みが絶たれたように見えるとき、どのようにして別の種類の生命の可能性を育むのだろうか。」 (本書より) ●目次 第一部:人間のいない間に 第一章 荒地:スコットランド、ウエスト・ロージアンのファイブ・シスターズ 第二章 無人地帯:キプロスの緩衝地帯 第三章 旧農地:エストニア、ハリュ 第四章 核の冬:ウクライナ、チョルノービリ 第二部:残る者たち 第五章 荒廃都市:アメリカ合衆国、ミシガン州デトロイト 第六章 無秩序の時代:アメリカ合衆国、ニュージャージー州、パターソン 第三部:長い影 第七章 不自然な淘汰:アメリカ合衆国、スタテンアイランド、アーサー・キル 第八章 禁断の森:フランス、ヴェルダン、ゾーン・ルージュ 第九章 外来種(エイリアン)の侵略:タンザニア、アマニ 第一〇章 ローズコテージへの旅:スコットランド、スウォナ島 第四部:エンドゲーム 第一一章 啓示:モンセラトの首都 プリマス 第一二章 大洪水と砂漠:アメリカ合衆国、カリフォルニア州、ソルトン湖 著者について カル・フリン(Cal Flyn) 作家・ジャーナリスト。サンデー・タイムズ紙とデイリー・テレグラフ紙の記者であるほか、ザ・ウィーク誌の寄稿編集者でもある。オックスフォードのレディ・マーガレット・ホールで実験心理学の修士号を取得。著書にオーストラリアの植民地問題を扱った「Thicker Than Water」がある。 木高 恵子(きだか・けいこ) 淡路島生まれ、淡路島在住のフリーの翻訳家。短大卒業後、子ども英語講師として小学館ホームパルその他で勤務。その後、エステサロンや不動産会社などさまざまな職種を経て翻訳家を目指し、働きながら翻訳学校、インタースクール大阪校に通学し、英日翻訳コースを修了。訳書に『ビーバー: 世界を救う可愛いすぎる生物』(草思社)がある。 出版社 : 草思社 発売日 : 2023/5/1 言語 : 日本語 単行本 : 400ページ ISBN-10 : 4794226470 ISBN-13 : 978-4794226471 寸法 : 14 x 3.3 x 19.3 cm
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Z世代化する社会―お客様になる若者たち
¥1,760
舟津昌平 (著) 「世間の人々が若者に不満を持つのは古今東西変わらないようで、古代エジプトの遺跡の壁画にも『近頃の若者は……』って、書いてあったらしい。ちなみにこの話はネットで流行ったウソなのだけども、そんなウソ話がリアリティを持つくらい、人々は若者にいつも呆れているし、若者はいつも呆れられている」 ――「第1章」冒頭より 「まったく、近頃の若者は!」と嘆くあなたも「Z世代化」している!? ゆとり世代の東大講師がコミカルに語る衝撃の若者論! 「PTAに言いつけますけど、いいんですか?」 「気難しい表情の上司は存在がストレス」 「怒らない=見捨てられた。だから、いい感じに怒って」 「職場環境はいいけど、社名を自慢できないから転職します」 若者を見ればわれわれの生きる「今」の、社会の構造が見えてくる! 【目次情報】 はじめに──Z世代を語る意味 第1章 Z世代の住処──SNS、学校、友達、若者世界のリアリティ 第2章 消費の主役・Z世代──経営者化する社会 第3章 唯言が駆動する非倫理的ビジネス──開かれたネットワークの閉じられたコミュニティ 第4章 劇的な成長神話──モバイルプランナーのアナザーストーリー 第5章 消えるブラック、消えない不安──当たりガチャを求めて 第6章 不安と唯言のはてに──われわれに何ができるのか おわりに 著者について 舟津 昌平(フナツ ショウヘイ) 東京大学大学院経済学研究科講師 1989年奈良県生まれ。2012年京都大学法学部卒業、14年京都大学大学院経営管理教育部修了、19年京都大学大学院経済学研究科博士後期課程修了、博士(経済学)。京都大学大学院経済学研究科特定助教、京都産業大学経営学部准教授などを経て、23年10月より現職。著書に『制度複雑性のマネジメント』(白桃書房、2023年度日本ベンチャー学会清成忠男賞書籍部門受賞)、『組織変革論』(中央経済社)などがある。 出版社 : 東洋経済新報社 言語 : 日本語 単行本 : 314ページ 寸法 : 18.8 x 13 x 2.1 cm
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舌の上の階級闘争 「イギリス」を料理する
¥1,980
コモナーズ・キッチン (著) 階級も格差も噛み砕き、胃袋で掴め! パン屋と農家と大学教授の3人によるコレクティブ「コモナーズ・キッチン」が、料理を作って、食べて、考える! ベイクドビーンズ フィッシュ&チップス イングリッシュブレックファスト マーマレード ローストビーフ キュウリのサンドウィッチ …料理ごとに章立てされた12の食エッセイに、それぞれのレシピも収録。 まさに定番中の定番といえるイギリス料理の、歴史や文化的な背景を掘り下げながら、実際に作って食べてみることで、「階級」や「貧富の差」により分断された社会の現実を胃袋から思い知る! 著者について ●コモナーズ・キッチン パン屋と農家と大学教授の3名からなるコレクティヴ。料理を作って、食べて、考えることでイギリス社会の階級について理解を深め、あわよくばその分断を破壊する目論見で2020年秋、結成された。2021年から2022年を通じて毎月一度料理を作り、食べ、食が作り出す豊かだが同時に残酷な階級社会の有り様を、脳みそと同時に舌と胃袋で掴み取ろうと試みてきた。その経験をもとに、2022年12月から2023年11月までの1年間noteにて「Bake up Britain(イギリスを焼き上げろ)」を連載。毎月一つのイギリス料理を選び、そのレシピと歴史を通じて食と階級の関係を考える機会を提供してきた。3人それぞれ独自にイギリスとの関わりを持っていること、そして食べることをおろそかにする人間への不信感を共有していることだけで保たれているゆるいつながりである。 ・小笠原博毅(おがさわら ひろき) 神戸大学国際文化学研究科教授。カルチュラル・スタディーズ。著書に『真実を語れ、そのまったき複雑性において──スチュアート・ホールの思考』など。 ・ミシマショウジ パン屋アミーンズオーヴン店主、黒パン文庫主宰、詩人。詩集に『パンの心臓』など。 ・栢木清吾(かやのき せいご) 農家、翻訳家。訳書にパニコス・パナイー『フィッシュ・アンド・チップスの歴史──英国の食と移民』など。 出版社 : リトル・モア 発売日 : 2024/10/3 言語 : 日本語 単行本(ソフトカバー) : 232ページ 寸法 : 18.8 x 12.8 x 1.7 cm
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会社と社会の読書会
¥1,980
畑中 章宏 (著), 若林 恵 (著), 山下 正太郎 (著), 工藤 沙希 (著), & 2 その他 わたしたちはいつから「社会に出る」ことを「会社に入る」ことだと思うようになったのだろう?現代日本人の生活にあまりにも行き渡り、出世や勤勉さ、あるいは欲望といった日々の考え方にも大きな影響を与えている「会社」とはいったい何なのだろう。 自律協働社会のゆくえを考えるメディア「WORKSIGHT」が、民俗学者の畑中章宏を招いて会社と社会を考える読書会を開催。 『学問のすゝめ』から『ブルシット・ジョブ』、自己啓発から不倫まで、「日本の会社」という謎に迫る対話集! 目次 はじめに 会社を問う・社会をひらく 山下正太郎 第1回 会社がわからない 会社の民俗学/「会社=社会」だと思っていた/単数形としての「社会」/メンバーシップの“タテ”と“ヨコ”/商人はどこへ消えた 第2回 ふたつの「勤勉」 『論語と算盤』がわからない/資本主義の不気味な「精神」/貯める勤勉・働く勤勉/経営と温情主義 俸禄とへそくり 第3回 家と会社と女と男 女工から始まる/職業婦人・痴漢・ルッキズム/母性保護論争のあらまし/家はそもそも企業体 第4回 立身出世したいか 出世欲ある?/「立身」と武家社会/勉強して官僚になろう/暗記力がすべて/非凡なる凡人 第5回 何のための修養 社歌・社訓・創業者の胸像/松下幸之助の「わからなさ」/ノン・エリートのための「修養」/新興企業に社葬が必要な理由/トイレ掃除とジョブ・ディスクリプション 第6回 サラリーマンの欲望 研究者にも謎、当事者にも謎/サラリーマンの絶望と欲望/転がる紙風船 第7回 会社は誰がために ChatGPTに仕事を奪われる/ブルシット・ジョブがまた増える/仕事における「ケア」/「小商い」に戻る/デジタル・プラットフォームと市場/結局会社は要るのか コラム 会社の補助線 ◉遅刻の起源 ◉虹・市・起業 ◉速水融の「勤勉革命」 ◉「失敗」や「挫折」を語れ ◉女性とアトツギ ◉経団連と自己啓発 ◉トーテムとしての「暖簾」 ◉社宅住まいの切なさ ◉三菱一号館から始まる ◉「事務」はどこへ行くのか ブックリスト 本書で取り上げた本 246冊 著者について 畑中 章宏|Akihiro Hatanaka 民俗学者。災害伝承・民間信仰から最新の風俗流行まで幅広い対象に取り組む。著書に『天災と日本人』『廃仏毀釈』(ともにちくま新書)、『柳田国男と今和次郎』(平凡社新書)、『災害と妖怪』『忘れられた日本憲法』(ともに亜紀書房)、『蚕』(晶文社)、『宮本常一』(講談社現代新書)、『傍流の巨人 渋沢敬三』(現代書館)、共著に『忘れられた日本人』をひらく』(黒鳥社)ほか。 若林 恵|Kei Wakabayashi WORKSIGHTコンテンツ・ディレクター/黒鳥社コンテンツ・ディレクター。平凡社『月刊太陽』編集部を経て2000年にフリー編集者として独立。以後、雑誌、書籍、展覧会の図録などの編集を多数手がける。音楽ジャーナリストとしても活動。2012年に『WIRED』日本版編集長就任、2017年退任。2018年、黒鳥社設立。著書『さよなら未来』(岩波書店)、『ファンダムエコノミー入門:BTSから、クリエイターエコノミー、メタバースまで』(プレジデント社)、宇野重規との共著『実験の民主主義:トクヴィルの思想からデジタル、ファンダムへ』(中公新書)など。 山下 正太郎|Shotaro Yamashita 2011年『WORKSIGHT』創刊。同年、未来の働き方を考える研究機関「WORKSIGHT LAB.」(現ワークスタイル研究所)を立ち上げる。2019年より、京都工芸繊維大学 特任准教授を兼任。2022年、未来社会のオルタナティブを研究/実践するリサーチ&デザインラボ「ヨコク研究所」を設立。 工藤 沙希|Saki Kudo コクヨ ヨコク研究所研究員/WORKSIGHT編集員。「年齢」「時間の周回性」など、個人化・多様化する社会の “ 拠りどころ ” たりうるものへの関心を軸に、民俗学的な視点でのリサーチ・プロトタイピングを中心に取り組む。関西学院大学大学院社会学研究科博士課程所属 コクヨ野外学習センター コクヨ ヨコク研究所と黒鳥社がコラボレーションして展開するリサーチユニット/メディア。『働くことの人類学』、『ファンダムエコノミー入門』などポッドキャストや書籍を制作・配信。 出版社 : 黒鳥社 発売日 : 2025/1/18 言語 : 日本語 単行本 : 224ページ I寸法 : 1.75 x 14.8 x 21 cm
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調査する人生
¥2,530
岸 政彦 (著) 長い年月をかけて対象となる社会に深く入り込み、そこで暮らす人びとの人生や生活を描くフィールドワーカーたちは、自分たちの人生もまた調査に費やしている。生活史調査で知られる著者が、打越正行、齋藤直子、丸山里美、石岡丈昇、上間陽子、朴沙羅の卓越した6人のフィールドワーカーたちと「調査する人生」を語り合う。 目次 序 第1回 打越正行×岸 政彦 相手の一〇年を聞くために、自分の一〇年を投じる 暴走族の中でパシリをはじめる 「大学生のくせによく頑張ってるじゃないか」 「地元」はどうやら優しい共同体ではない ネットワーク全体の中に埋め込まれて関係性や作業が進んでいく 地元の実践感覚を数年かけて身に付けていく パシリを引き継ぐ後輩が入ってこない 製造業は「書かれた言語」、建設業は「話し言葉」のコミュニケーションが中心 リスクを最小限にしてうまく生き残り続ける能力 暴走族が一〇年間で激減 ストレートな地元愛を聞くことはほとんどない 敬意を持つ相手は、妻や彼女を殴る男でもある 調査の初日にパクられる いつまでたっても自分はよそもの 関わり続けたら完全に中立的ではいられない 本は燃えてもフィールドノートは燃えなかった 沈黙に耐えきれずカラオケで曲を入れてしまう 「別世界のビックリ話」で終わらせないためにどう書くか 暴力の問題を自分の問題として書く 調査対象でもフィールドワークでもなく、人生である 第2回 齋藤直子×岸 政彦 生活そのものを聞き取り続けて見えてくること 社会学との出会い 複数の「しんどさ」がつながったとき 生活史の第一人者たちから学ぶ 部落問題の調査でなにを聞くのか 生い立ちを肯定するための「自分史」運動 テーマだけを聞くのはもったいない 「何をされたか?」ではなく「どう思ったか?」 からの広がり 質的調査も量が大事 詳しくなるのはストーリーやインタビューの技術ではない 当事者と当事者でないところの接点 「社会問題が実在する」とは 差別する側のパターン化 部落問題と結婚・家制度 「結婚には反対だが差別ではない」の疑わしさ 差別する側の非合理的で過剰な拒否感 やればやるほど離れられなくなる 第3回 丸山里美×岸 政彦 簡単に理解できない、矛盾した語りを掘り下げたい ホームレス研究から排除された女性 調査をお願いする勇気 畳の上で寝ることよりも大事なこと 「改善」より先に「理解」したい 人は矛盾を抱えて生きている これまでの研究は「男性ホームレス研究」だった 問いの前の問い 社会学者が「責任解除」をすること 語りを理由に還元しない 語りの矛盾や飛躍こそもう一度聞く 理論がないと何十人聞いてもわからない 一つの行為に一つの理由、ではない 第4回 石岡丈昇×岸 政彦 生きていくことを正面に据えると、なかなか威勢よく言えない 「咬ませ犬」ボクサーに話を聞く フィリピン、マニラのボクシングジムへ なぜボクサーになるのか? 泣き真似、豪雨、ヘビ 立ち退きは「宿命」か 威勢よく言えることを可能にする条件 まだまだわかる部分があるはず 第5回 上間陽子×岸 政彦 調査する人生と支援する人生 沖縄の女性たちの調査をはじめる インタビューって面白いな、と思った 「沖縄は絶対にやらない」と決心した院生時代 「強いコギャル」の話を書きたかったはずなのに 「話がまとまるまでいなきゃ」って思う 支援に振り切りシェルター開設 私がやっているのは、それぞれを特別扱いすること 加害者の語りをどう書けるのか 調査相手との距離・関わり方 しつこさが大事 第6回 朴 沙羅×岸 政彦 人生を書くことはできるのか 親族の生活史を聞く テーマや問いを設定して……あれ、設定できなくない? インタビューはコントロールできない その場で言語化された言葉の解釈 一時間、二時間の人生、九〇年の人生 「酒がうまい」論文 「わかる」ことと「共感する」こと 「中の人」の体験の面白さ 歴史的事実と個人の語り 「歴史的な出来事」の拡張 ジャーナリズム、カウンセリング、社会学 相手が泣いてしまう経験 著者について 岸 政彦(きし・まさひこ) 一九六七年生まれ。京都大学大学院文学研究科教授。社会学。専門は沖縄社会研究、生活史、社会調査方法論。主な著作に『断片的なものの社会学』(朝日出版社、二〇一五年、紀伊國屋じんぶん大賞二〇一六受賞)、『マンゴーと手榴弾――生活史の理論』(勁草書房、二〇一八年)、『100分de名著ブルデュー「ディスタンクシオン」』(NHK出版、二〇二〇年)、『生活史論集』(編著、ナカニシヤ出版、二〇二二年)、『東京の生活史』(編著、筑摩書房、二〇二一年、紀伊國屋じんぶん大賞二〇二二受賞)、『大阪の生活史』(編著、筑摩書房、二〇二三年)など。「岩波講座社会学」編集委員。 戦後沖縄の本土就職とUターンにおけるアイデンティティの歴史的構築、沖縄的共同性と階層格差という二つの大きな調査プロジェクトを終えて、現在は沖縄戦の生活史調査をおこなっている。あわせて『街の人生』『東京の生活史』などのスタイルで「生活史モノグラフ」を書いている。 出版社 : 岩波書店 発売日 : 2024/12/2 言語 : 日本語 単行本 : 308ページ 寸法 : 1.9 x 12.9 x 18.8 cm
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「ビックリハウス」と政治関心の戦後史――サブカルチャー雑誌がつくった若者共同体
¥2,750
富永京子 (著) ほんとうに若者たちは政治に無関心なのか? 伝説的サブカル雑誌から「若者の政治離れ」の源流に迫る。 「政治に関心がない」とされがちな若者の第一世代である「しらけ世代」。だが、彼らはほんとうに政治や社会運動に関心がなかったのか? そして、なぜ現在に至るまで非政治的だとみなされているのか? 糸井重里、橋本治が編集に参加し、YMOやタモリもたびたび登場した伝説的サブカルチャー雑誌『ビックリハウス』 (1974―85)から、「若者」たちの心のうちと彼らの“運動”の実態、その意図せざる帰結を実証的に明らかにする。 各メディアで活躍する社会学の新鋭が「若者の政治離れ」の源流に迫る渾身の一冊。 ◉目次 『ビックリハウス』ギャラリー はじめに 第1部 日本人は政治と社会運動に背を向けたのか?――問題意識・先行研究・方法と事例 1 消費社会と私生活主義は日本人を政治から遠ざけたのか?――問題意識 1−1 消費社会と私生活主義 1−2 六〇―八〇年代における社会意識と政治参加の動態 1−3 私生活主義と政治への忌避を代表する存在としての「若者」 1−4 本書の構成 2 「雑誌の時代」と『ビックリハウス』――先行研究 2−1 なぜ雑誌なのか――読者共同体の緊密なコミュニケーション 2−2 私生活と公的関心の入り交じる場としてのサブカルチャー雑誌――『面白半分』『話の特集』『宝島』 2−3 政治性・対抗性を「見過ごされた」サブカルチャー雑誌『ビックリハウス』 3 事例、方法、分析視角 3−1 事例――雑誌『ビックリハウス』 3−2 方法――雑誌の計量テキスト分析と内容分析 3−3 分析視角――戦争、女性、ロック 第2部 戦後社会の価値変容――戦争経験、ジェンダー、ロックの視点から 4 語りの解放と継承のずれ――「戦後」から遠く離れて 4−1 七〇年代以降の反戦・平和運動と方法をめぐる是非 4−2 『ビックリハウス』における戦争の語り 4−3 「戦後」から遠く離れて 5 女性解放――運動がなしえた個人の解放、解放された個人への抑圧としての運動 5−1 同時代の雑誌上における女性表象の両義性 5−2 「個の解放」への真摯さと「性の解放」の挫折 5−3 解放の過程にある女性たち 6 「論争」から「私的」へ――みんなで語るそれぞれのロック 6−1 『宝島』と対抗文化としてのロック 6−2 『ビックリハウス』はロックをどう「論争」したか 6−3 「人それぞれ」の読者・編集者共同体 第3部 みんなの正しさという古い建前、個人の本音という新しい正義 7 社会運動・政治参加――規範と教条主義に対する忌避・回避 7−1 政治への関与を辞さないサブカル雑誌 7−2 『ビックリハウス』の政治関心 7−3 「べき」への忌避、「主体性」の尊重、「共同体」の隘路 8 「差別」が率直さの表明から不謹慎さを競うゲームになるまで 8−1 マイノリティへの本音という対抗の実践 8−2 『ビックリハウス』におけるマイノリティと差別 8−3 表現規制へのカウンターから過激さの競争へ 9 自主的で主体的な参加の結果、「政治に背を向けた」共同体 9−1 若者の生の声としての『ビックリハウス』 9−2 若者の主体性を歓迎する共同体としての『ビックリハウス』 9−3 「書くこと」がもたらした解放とその行方 10 意図せざる結果への小路――考察と結論 10−1 本書の知見がもつ普遍性 10−2 時代論・世代論への反論 10−3 「人それぞれ」を超えて おわりに 参考文献 付録 『ビックリハウス』頻出語リスト 著者について 富永京子 1986年生まれ。立命館大学産業社会学部准教授。専攻は社会学・社会運動論。東京大学大学院人文社会系研究科修士課程・博士課程修了後、日本学術振興会特別研究員(PD)を経て、2015年より現職。著書に『社会運動のサブカルチャー化──G8サミット抗議行動の経験分析』(せりか書房)、『みんなの「わがまま」入門』(左右社)、論文に ”Social reproduction and the limitations of protest camps: openness and exclusion of social movements in Japan”, Social Movement Studies 16(3)ほか。 出版社 : 晶文社 発売日 : 2024/7/25 言語 : 日本語 ハードカバー : 348ページ 寸法 : 12.8 x 2.3 x 18.8 cm
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街の人生
¥2,200
岸 政彦 (著) 本書には5名のライフヒストリーが収録されています。子どものころに南米から日本に移住し、やがてゲイとしての自分に気づいた人。夜の世界でなんとか自分の生きる場所を切り開いてきた「ニューハーフ」。満州で生まれ、波瀾万丈の人生の果てに大阪でホームレスをしていた男性。さまざまな人たちが語る、「普通の人生」の物語です。 著者について 岸 政彦(きし まさひこ) 1967年生まれ. 立命館大学大学院先端総合学術研究科教授. 大阪市立大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学. 博士(文学). 専攻は社会学. 著書に『同化と他者化――戦後沖縄の本土就職者たち』(ナカニシヤ出版, 2013年), 『街の人生』(勁草書房, 2014年), 『断片的なものの社会学』(朝日出版社, 2015年), 『質的社会調査の方法――他者の合理性の理解社会学』(石岡丈昇・丸山里美と共著, 有斐閣, 2016年), 『ビニール傘』(新潮社, 2017年), 『はじめての沖縄』(新曜社, 2018年)などがある. 出版社 : 勁草書房 発売日 : 2014/5/30 言語 : 日本語 単行本 : 306ページ
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〈公正(フェアネス)〉を乗りこなす: 正義の反対は別の正義か
¥2,420
朱 喜哲 (著) 正義は暴走しないし、人それぞれでもない──。 アメリカ大統領選挙から、日本の「道徳」の授業まで、現代において「正義」や「公正」といった「正しいことば」はどのように使われているかを検討。 ジョン・ロールズ、リチャード・ローティ、アイザイア・バーリン、ジュディス・シュクラー、アイリス・マリオン・ヤング、スタンリー・カヴェルなどの議論を参照しながら、「正しいことば」の使いこなし方をプラグマティズム言語哲学から探る。 「正しさ」とはなにかを考えるうえで、わたしたち自身の〝ことばづかい〞を通して「正しいことば」をとらえなおす画期的論考。 ●目次 序章○正しいことばの使い方 第I部◎「正義」というテクニック 1章○「正義」の模範運転とジョン・ロールズ 2章○「正義」の前提としての「公正」 3章○道徳教育と「正しいことば」の危険運転 4章○「道徳としての正義」とトランプ現象 コラム1●「交差性(インターセクショナリティ)」が行き交う世界 第II部◎「正しいことば」のよりどころ 5章○「会話」を止めるとはどういうことか 6章○「関心」をもつのはいいことか 7章○「自由」を大切に使う 8章○わたしたちの「残酷さ」と政治 コラム2●だれも「中立」ではいられない 第III部◎「公正(フェアネス)」を乗りこなす 9章○理論的なだけでは「公正」たりえない 10章○「公」と「私」をつらぬく正義 11章○「公正」というシステムの責任者 12章○正義をめぐって会話する「われわれ」 著者について 1985年大阪生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。大阪大学社会技術共創研究センター招へい教員ほか。専門はプラグマティズム言語哲学とその思想史。前者ではヘイトスピーチやデータを用いた推論を研究対象として扱っている。 共著に『ネガティヴ・ケイパビリティで生きる』(さくら舎)、『世界最先端の研究が教える すごい哲学』(総合法令出版)、『在野研究ビギナーズ』(明石書店)、『信頼を考える』(勁草書房)など。共訳に『プラグマティズムはどこから来て、どこへ行くのか』(ブランダム著、勁草書房)などがある。 出版社 : 太郎次郎社エディタス 発売日 : 2023/8/29 言語 : 日本語 単行本 : 272ページ
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スペクテイター〈52号〉文化戦争
¥1,100
エディトリアルデパートメント (編集) 人種差別、ジェンダー平等、同性婚などの社会課題をめぐって議論が沸騰し、ときには争いにまで発展することもある昨今の社会状況。 経済不況やSNSの影響が大きいという見方もありますが、それだけではなさそうです。 ポリティカル・コレクトネス、キャンセル・カルチャー、WOKEなどの新語と共に、自分とは異なる立場や価値観をもつ相手を攻撃しあう〝文化戦争〟と呼ばれるこの状況は、いつ頃から、どのようにして始まったのか? 私たちは、いったい誰と、何をめぐって争っているのか? より分断が進んでいるといわれるアメリカの事例と歴史を振り返りながら、社会の二極化がすすむ理由や、保守・リベラルといった政治思想の対立軸のしくみを探ります。 _________________________________ おもな目次 ⚫︎文化戦争用語の基礎知識 ⚫︎まんが Riots IN USA アメリカの大学に台頭する息苦しい現実 ⚫︎論考 PC論争と文化戦争 ⚫︎リベラルと保守のちがいがわかる政治思想入門 ⚫︎図説 ひとめでわかるリベラルと保守のちがい ⚫︎サミー前田氏に聞く 三多摩に流れついた日本のロック ⚫︎まんが リベラルと保守──アメリカ政治の50年 ⚫︎アメリカ政治思想の現在を理解するための読書案内 ⚫︎漫画評論 WAKE UP! ふくしま劇画にウォークネスを発見せよ ⚫︎アメリカ政治思想史研究者・井上弘貴さんに聞く 日本人が知らないアメリカ保守 ⚫︎ジャーナリスト・河野博子さんに聞く “文化戦争”の起源と根底にあるもの 出版社 : 幻冬舎 発売日 : 2023/12/20 言語 : 日本語 単行本 : 176ページ
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ベーシックインカム×MMT(現代貨幣理論)でお金を配ろう: 誰ひとり取り残さない経済のために
¥1,100
スコット・サンテンス (著), 朴 勝俊 (翻訳) 増税なしで国民が一律給付を受け続ける。誰もが幸せになる経済社会が実現可能なことを本書は教えてくれる。 無条件・個人単位・継続的現金給付のベーシックインカムと通貨発行権活用による国債発行で積極財政をとなえる話題の経済理論MMT(現代貨幣理論)を統合する世界。税収を財源としないお金の仕組みは、人々がそれぞれのニーズを求めた生き方を選択するために必要十分な所得を保証。これまでのベーシックインカム論をさらにパワーアップした最新理論をわかりやすく解説 ベーシックインカムを税財源でまかなうことは可能なのでしょうか。限りある税金でベーシックインカムをまかなおうとすると、現在の福祉制度などを削減することになってしまいます。そんなことにならないためには、税金を財源としないベーシックインカムの方法を考えないといけません。ここで、登場してくるのが、国家の通貨発行権を活用した国債発行で通貨供給量を増やし、政府の積極財政で政策をすすめるMMT理論(現代貨幣理論)です。MMTは政府の赤字は民間の黒字ということで、インフレ率に注意しながら、通貨供給をおこなうことが可能であるという立場をとります。このとき、税金は、インフレ調整弁として機能し、国家財政の財源として主要なものとしてあつかわれません。MMTにおけるお金とは、国家の富とサービスを生み出す実際の資源をひきだすための切符のようなものであり、その国家の富とサービスを拡充していくことが本質的な経済のありかただと説きます。ただ、いままでのMMT理論では、財政政策の柱に、雇用保障プログラム(JGP=job guarantee program)という政府雇用で失業をなくす政策を重視してきました。また、この雇用保証プログラムが、通貨の供給量の調整にも用いられるということでもありました。しかし、本書では、働くこと(労働)の本質から考えて、個人個人の生きるためのニーズにしたがって働くのがのぞましいのであって、かならずしも雇用されていることだけが、人が生きていく尊厳を保証するわけではないといいます。ですから、まずは、人々がそれぞれのやりたいことを実現するために、第一に所得(お金)を保証して、そのあとで、雇用がやってくるべきだというわけです。そのほうが、MMTが主張する実物資源を生み出していくためにも有効な世の中になるということなのです。 ということで、ベーシックインカムにとってもMMTにとっても、本当は、お互いにとても必要で重要なパートナーであることを本書は、主張します。まさに、現在の政治・経済・社会の困難さを突破する最先端の思考といえるでしょう。 目次 日本語版への序文 はじめに 魔法の浴槽 産出量ギャップと生産能力の活用 インフレ、インフレ、インフレ 見えない税金 お湯を抜く 最適なドレイン(排水口) テスラ・フォー・オール… 著者について スコット・サンテンス著:スコット・サンテンスは、2013年から無条件・個人単位の所得保証であるユニバーサル・ベーシックインカムの概念を提唱・研究し、2016年からはクラウドファンディングによるベーシックインカムを実践し、それで生活しています。彼の研究は、元米国大統領候補のアンドリュー・ヤンに影響を与えて、ヤンのベーシックインカム政策立案に貢献しました。 現在、ヒューマニティ・フォワードのシニア・アドバイザーをつとめ、ジェラルド・ハフ・ファンド・フォー・ヒューマニティーの理事、ユニバーサル・ベーシックインカムに関するニュースを毎日配信するBasic Income Todayの編集者でもあります。現在、米国ニューオリンズに在住。 朴勝俊(パク スンジュン)訳: 1974年生まれ。関西学院大学総合政策学部教授。専門は環境経済学、環境政策。神戸大学大学院経済学研究科卒(博士・経済学)。著書『環境税制改革の「二重の配当」』(晃洋書房)、『脱原発で地元経済は破綻しない』(高文研)など。共著に『脱「原発・温暖化」の経済学』(明日香壽川との共著、中央経済社)、財政破綻論の誤り』(シェイブテイルとの共著、青灯社)。翻訳書にヤニス・バルファキス著『黒い匣』(共訳、明石書店)、ジョン・マクドネル編『99%のための経済学』(共訳、堀之内出版)、ヴァルシニ・プラカシュ、ギド・ジルジェンティ編著『グリーン・ニューディールを勝ち取れ』(共訳、那須里山舎)。 出版社 : (株)那須里山舎 発売日 : 2023/3/8 言語 : 日本語 単行本 : 106ページ
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断片的なものの社会学
¥1,716
岸 政彦 (著) どんな人でもいろいろな「語り」をその内側に持っていて、その平凡さや普通さ、その「何事もなさ」に触れるだけで、胸をかきむしられるような気持ちになる。 梅田の繁華街ですれちがう厖大な数の人びとが、それぞれに「何事もない、普通の」物語を生きている。 小石も、ブログも、犬の死も、すぐに私の解釈や理解をすり抜けてしまう。それらはただそこにある。[…] 社会学者としては失格かもしれないが、いつかそうした「分析できないもの」ばかりを集めた本を書きたいと思っていた。(本文より) 路上のギター弾き、夜の仕事、元ヤクザ…人の語りを聞くということは、ある人生のなかに入っていくということ。社会学者が実際に出会った「解釈できない出来事」をめぐるエッセイ。 著者について 岸政彦(きし・まさひこ) 1967 年生まれ。社会学者。大阪市立大学大学院文学研究科単位取得退学。博士(文学)。龍谷大学社会学部教員。研究テーマは沖縄、被差別部落、生活史。 著書に『同化と他者化──戦後沖縄の本土就職者たち』(ナカニシヤ出版、2013 年)、『街の人生』(勁草書房、2014 年)など。 出版社 : 朝日出版社 発売日 : 2015/5/30 言語 : 日本語 単行本(ソフトカバー) : 244ページ
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増補 社会原理序説 ―それでも変わらない根本的なこと
¥1,980
阪原 淳 (著) 出版社 : dZERO; 増補版 発売日 : 2020/10/19 言語 : 日本語 単行本(ソフトカバー) : 176ページ ヘーゲルの弁証法的展開をベースにしながらも、鋭くも優しい独自の観察・分析で人類と社会を俯瞰。 2014年刊『次世代へ送る〈絵解き〉社会原理序説』に新原稿を加え、 「正解のない問題集」を付録として添えた。 著者は大学で経済を学び広告会社に入社するも、 地下鉄サリンの被害者となり退社して渡米。 MBAを取得してシリコーンバレーのベンチャーで働き、 映画製作にも携わってカンヌ国際映画祭に参加。 そのかん、膨大な数の文献を読破して哲学を独学。 縦横無尽に展開した半生から見えてきた「社会の根本原理」を示した作品。 【著者からのメッセージ】 私は市井の思索家、路上の哲学者に過ぎませんが、学問は学者のものではなく、哲学も哲学者のものではなく、老若男女を問わず、遍(あまね)く世界中の人々のものです。学問も哲学も非常に創造的なものであり、環境や職業、知識レベルなどに関係なく、人々が問い続け、考え続ける「知的営み」であると信じています。 私たちは答えも手本もない時代を生きています。答えのない時代を生きるには「根本原理」に着目し、そこから先は自分で考えられる力を武器にして生きていくのがよいと思います。 ――「増補版刊行にあたって」「あとがき」より 【目次】 01:社会とは何か 02:社会はどのように発展していくのか 03:経済とは何か 04:四つの階層のコーン 05:マダルの虎 06:価値観とは何か 07:政治とは何か 08:社会の価値観を作っているのはだれか 09:社会を変革するのはだれか 10:仕事とは何か 11:起業家になろうとする君へ 12:科学者、技術者になろうとする君へ 13:大組織で働こうとする君へ 14:教育、メディア、宗教で働こうとする君へ 15:政治家になろうとする君へ(1) 16:政治家になろうとする君へ(2) 17:世界で一番のトマト 補遺1:技術はどのように生まれ、浸透するか 補遺2:四階層の変化スピード 補遺3:会社とは何か 補遺4:派遣、非正規雇用とムラ社会 補遺5:ギグエコノミーの本質とは何か 補遺6:完全情報社会 付録:正解のない問題集 著者について 著述家、映画監督、大学講師。 1966年、京都府に生まれる。京都大学経済学部でゲーム理論と組織の経済分析を専攻。大学卒業後は電通を経て渡米。カリフォルニア大学バークレー校でMBAを取得し、シリコンバレーでベンチャー企業に参加する。2001年には、製作に参加したアメリカ映画「Bean Cake(おはぎ)」がカンヌ国際映画祭短編部門でパルムドール(最高賞)を受ける。 大学で客員研究員や講師をつとめながら、国内外のチームとともに映画製作を続けている。 著書に『サリンとおはぎ』(講談社)、『小さくても勝てます』(ダイヤモンド社)、『直線は最短か?』(ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス)などがある。
