八本脚の蝶 (河出文庫)
『土門蘭さんが助けられた一冊』
二階堂奥歯(著)
自らの意志でこの世を去った女性編集者の約2年間の日記。
「初めてうつ病と診断された当時、本がまったく読めなくなっていた。(中略)そんな時、偶然この本を手にした。死に向かう彼女の言葉だけはなぜか染み渡るように理解でき、それからまた本を読めるようになった。」(死ぬまで生きる日記より引用)
二十五歳で死を選んだ彼女の日記と読書体験の濃密さに圧倒されます。最後の言葉があまりにも悲しく寂しく。でもやっぱり死んではいけない。どんな状況に今皆さんが置かれているかは知る由もありません。でもどうか生きてください。あなただけの命ではないと店主は思うのです。苦しい時は本でも本屋でもいい。どうぞ駆け込んで下さい。逃げて来てください。
ぜひ「死ぬまで生きる日記」と共にお読み下さい。両著共にあなたを支えてくれます。
著者について
1977年生まれ。早稲田大学第一文学部哲学科卒業。編集者。2003年4月、26歳の誕生日を目前に自らの意志でこの世を去る。亡くなる直前まで更新されたサイト「八本脚の蝶」は現在も存続している。
出版社 : 河出書房新社
発売日 : 2020/2/6
言語 : 日本語
文庫 : 608ページ