かずをはぐくむ (福音館の単行本)
森田 真生 (著)
「生まれたばかりの息子を初めて腕に抱いたとき、いつか彼が数をかぞえたり計算をしたりする日が来るとは、まだとても信じられなかった。言葉もない、概念もないのだ」(本書より)。しかし、やがて、子どもの心の中には、数が“生まれ”、おとなと共に“育み”あうようになる。3歳と0歳のきょうだいが、8歳と5歳になるまでの驚きに満ちた日々。独立研究者、森田真生があたたかく見守り、やわらかに綴る。子どもに「教える」のではなく、「学びあう」。そんな関係の中で、日常に潜む不思議が、次々と発見されていく。「数のない世界から、数にいろどられた世界へ――だれもが一度は通ったことがあるはずの道だ。この道をふたたび歩んでいく新鮮な喜びを、本書を通して少しでも感じてもらえたらありがたい」。数の旅路に寄りそう、画家、西淑による挿絵もふんだんに掲載。福音館書店の月刊雑誌「母の友」で、2020年から2025年まで掲載された連載が待望の単行本化。
森田 真生(もりたまさお)
1985年生まれ。独立研究者。京都を拠点に研究、執筆の傍ら、国内外で様々なトークライブを行っている。著書『数学する身体』(新潮文庫)で第15回小林秀雄賞受賞、『計算する生命』(新潮文庫)で第10回河合隼雄学芸賞受賞。ほかの作品に『偶然の散歩』『数学の贈り物』、(共にミシマ社)、『僕たちはどう生きるか』(集英社文庫)、訳と「そのつづき」を手がけた『センス・オブ・ワンダー』(レイチェル・カーソン著、西村ツチカ絵、筑摩書房)、絵本作品『アリになった数学者』(脇阪克二絵、小社)などがある。
西 淑(にししゅく)
福岡県生まれ。画家。雑誌、広告、パッケージ、書籍の装幀などのイラストレーションを手がける。京都を拠点に活動中。画集に『西淑 作品集』(ELVIS PRESS)。
出版社 : 福音館書店
発売日 : 2025/4/11
言語 : 日本語
単行本 : 216ページ
寸法 : 19.2 x 13.4 x 1.5 cm