意味がない無意味

千葉雅也 (著)

頭を空っぽにしなければ、行為できない。『動きすぎてはいけない』『勉強の哲学』の哲学者が「身体と行為」の本質を問う待望の論集!

目次

はじめに

意味がない無意味──あるいは自明性の過剰

I 身体
思考停止についての試論──フランシス・ベーコンについて
ズレと元々──田幡浩一「one way or another」展に寄せて
パラマウンド──森村泰昌の鼻
不気味でない建築のために

II 儀礼
世界の非理由、あるいは儀礼性──メイヤスー『有限性の後で』から出発して
あなたにギャル男を愛していないとは言わせない──倒錯の強い定義
さしあたり採用された洋食器によって──金子國義への追悼
四分三十三秒のパラダイス

III 他者
美術史にブラックライトを当てること──クリスチャン・ラッセンのブルー
思弁的実在論と無解釈的なもの
アンチ・エビデンス──九〇年代的ストリートの終焉と柑橘系の匂い
動きすぎてはいけない──ジル・ドゥルーズと節約

IV 言語
言語、形骸、倒錯──松浦寿輝『明治の表象空間』
批判から遠く離れて──二〇一〇年代のツイッター
緊張したゆるみを持つ言説のために
此性を持つ無──メイヤスーから九鬼周造へ

V 分身
独身者のソォダ水──長野まゆみについて
タナトスのラーメン──きじょっぱいということ
別名で保存する──『海辺のカフカ』をめぐって供される作品外

VI 性
マラブーによるヘーゲルの整形手術──デリダ以後の問題圏へ
エチカですらなく──中島隆博『『荘子』──鶏となって時を告げよ』
単純素朴な暴力について
力の放課後──プロレス試論

著者について
1978年生まれ。哲学/表象文化論。フランス現代哲学の研究と、美術・文学・ファッションなどの批評を連関させて行う。著書に『動きすぎてはいけない』『別のしかたで』『勉強の哲学』などがある。

出版社 ‏ : ‎ 河出書房新社
発売日 ‏ : ‎ 2018/10/26
言語 ‏ : ‎ 日本語
単行本 ‏ : ‎ 296ページ

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