【ZINE】うちの場合を聞きに行く 本屋的サバイバルジャーナル
1人の本屋が2人の本屋に「うちの場合」を聞きに行ったインタビューの記録。インタビューしたのは共に20年程の本屋歴がある、高円寺の絵本屋「えほんやるすばんばんするかいしゃ」の店主・荒木健太さんと、横浜、妙蓮寺の新刊書店「石堂書店」と「本屋・生活綴方」の店長・鈴木雅代さん。聞き手は編集・発行と同様にペッ文庫の加西が担当。
モデルと呼べるようなものはもう作り得ない状況で、一店舗一店舗がそれぞれレアケースを作り出しなんとかやっている印象がある本屋界隈。本屋をやっていくことがサバイバルである状態で、同業のみんなはどうしてるの?と思っていたことがきっかけでこの本を作ることにしましたが、経営のノウハウを聞くのではなく、あくまで一人の本屋が思うこと、経験してきたこと、店をとりまく環境など全部をひっくるめた「うちの場合」を聞くという姿勢で作った一冊です。
目次
はじめに
普通が崩れる社会で佇むために「えほんやるすばんばんするかいしゃ」店主・荒木さんの場合
社会の構造―「普通」に支えられた世界/鮮度を捨てるという選択/古本という忘れられた存在/店は「水族館」/絵本ってなに?と問う/今年はビジネスを作ってもらう/お金の構造―向上心の世界/佇む世界/たくさん売らなくても大丈夫と言う/利益配分を変える/佇む世界を作る
抗う⇔抗わない「石堂書店」「本屋・生活綴方」店長・鈴木雅代さんの場合
書店員前史/チェーン書店渡り歩き期/石堂書店の日常という奇跡/注文業務で今やってること・やれること/イベント開催がイベント出店に代わっていく/仕事ではないけど手伝う/十年後二十年後
編集を終えて
プロフィール
ペッ文庫 ひとりの書店員が、これからも本屋で働くつもりなら自分自身が本を作れるようになったほうがいいのでは、と考えたことをきっかけに始動したレーベル。本屋の仕事の副産物としての本づくりを想定する。
出版社:ペッ文庫
ページ数:40頁
判型:B6版
中綴じ:ホチキス製本
発売日:2025/04/05