スティル・ライフ(文庫本)
「年の初めに若い人に読んで欲しい1冊」
若き頃の副店主がグオーっとなった冒頭の段落だけでもまず一読を。
心がムズムズしてきます。なんだか説明しにくいこの世界観を
わかったような気にならず感じたままでいて。
若い人こそ今読むべき一冊。
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池澤夏樹 著
しなやかな感性と端正な成熟が生み出した唯一無二の世界。
生きることにほんの少し惑うとき、
何度でもひもときたい永遠の青春小説。
芥川賞受賞作品
シングルファーザーと巣立ちゆく娘の物語「ヤー・チャイカ」伴録
『スティル・ライフ』は池澤夏樹が「中央公論」1987年10月号に発表した中編小説。 1987年下期、第98回『芥川賞』と第13回『中央公論新人賞』を同時受賞。初めてワープロで書かれた芥川賞受賞作としても知られている。 現代的な癖のない文体で、寓話的な世界観が描かれている。
"ぼく"が働く染色工場で出会った佐々井と、酒場で日常とは無縁な天文や哲学を語る関係が生まれた。工場を退職した佐々井から、間もなく"ぼく"の元に連絡が入った。ある会社の公金を横領した過去を持つ佐々井と、彼からの依頼で始まった奇妙な3カ月間の共同生活と不思議な交流は、静かに終りを迎える。
著者プロフィール
1945年、北海道生まれ。埼玉大学理工学部物理学科中退。東京、ギリシャ、沖縄、フランス、札幌を経て、2024年5月現在安曇野在住。1984年『夏の朝の成層圏』で作家デビュー。主な作品に『スティル・ライフ』(芥川賞)、『母なる自然のおっぱい』(読売文学賞)、『マシアス・ギリの失脚』(谷崎潤一郎賞)、『楽しい終末』(伊藤整文学賞)、『静かな大地』(親鸞賞)、『花を運ぶ妹』(毎日出版文化賞)、『砂浜に坐り込んだ船』、『ワカタケル』など多数。「池澤夏樹個人編集 世界文学全集」「同 日本文学全集」を編纂(それぞれ毎日出版文化賞)。2007年、紫綬褒章、2011年、朝日賞、2021年、フランス芸術文化勲章オフィシエ、2023年、早稲田大学坪内逍遙大賞。近刊に長篇小説『また会う日まで』、エッセイ『天はあおあお 野はひろびろ』。
出版社 : 中央公論新社
発売日 : 1991/12/10
言語 : 日本語
文庫 : 216ページ