TRAIL LEARNINGー未知を拓く冒険「歩く」
田口 康大 (監修), ルーカス B.B. (監修)
本書は、世界で初めて「TRAIL LEARNING(トレイル・ラーニング)」をコンセプトに掲げた一冊です。
歩くことは単なる移動手段ではなく、人間の思考や創造性を深める行為です。古代ギリシャの哲学者たちは歩きながら議論を重ね、巡礼者たちは旅を通して自分自身と向き合ってきました。私たちもまた、歩くことで新たな洞察を得て、次の一歩を踏み出してきたのです。
本書の企画・編集を手がけたのは、ルーカス B.B.(『PAPERSKY』編集長)と田口康大(3710Lab代表)。ルーカスは日本各地の旅を発信する中で、「自分で道をつくる」可能性を模索し、その発想から静岡県焼津市を起点とする「KATSUO TRAIL(カツオトレイル)」を生み出しました。一方、田口は「海と自分とのつながり」をテーマに70以上の海洋教育プロジェクトを展開。この二人の対話から、「歩くこと」と「学ぶこと」を結びつける発想が生まれ、本書のコンセプトが確立されました。かつて、歩くことは生活の一部であり、思考や創造の原動力でした。その「歩くことの価値」をあらためて見つめ直し、それを文化として共有することこそが「TRAIL LEARNING」の本質であると考えています。
本書にはデザイナー、詩人、アーティスト、写真家など、自ら道を切り拓く13名のクリエイターが登場し、それぞれの視点で「歩くこと」の魅力を紐解きます。彼らのストーリーを通じて、歩くことがどのように思考を深め、新たな創造を生み出すのかを探求しながら、あなた自身の「歩く意味」を見つけるきっかけとなるかもしれません。
歩くことで得られる気づきやインスピレーションを体感し、自分自身と向き合う。歩みを進めることで広がる世界の中で、新たな学びと発見を楽しめる1冊です。
著者について
1983年青森県生まれ、秋田県、宮城県育ち。東京大学大学院教育学研究科附属海洋教育センター特任講師。教育学、教育人間学を専門とし、人間と教育の関係について研究している。2015年には、「海と人とを学びでつなぐ」をテーマに次世代の教育について考える一般社団法人3710Lab(みなとラボ)を立ち上げ、代表理事も務める。学校と協働した教育プロジェクトを数多く手掛け、著書に、鹿児島県立与論高校の授業で制作した『与論の日々』などがある。
1971年、アメリカ、メリーランド州で生まれ、サンフランシスコで育つ。編集者。1993年、カリフォルニア大学を卒業後、来日。1996年に日英バイリンガルのカルチャー誌『TOKION』を創刊。2002年にトラベル・ライフスタイル誌『PAPERSKY』を創刊し、現在まで編集長として発刊を続ける。旧街道を歩くことをライフワークとし、日本中の街道をロングハイクしている。現在は焼津と東京の二拠点生活を送っている。
登録情報
出版社 : みなとラボ出版
発売日 : 2025/5/5
言語 : 日本語
単行本 : 128ページ
ISBN-10 : 4991300134
ISBN-13 : 978-4991300134