国宝 (下) 花道篇 (朝日文庫)
吉田 修一 (著)
鳴りやまぬ拍手と眩しいほどの光、人生の境地がここにあるーー。
芝居だけに生きてきた男たち。その命を賭してなお、見果てぬ夢を追い求めていく。
芸術選奨文部科学大臣賞、中央公論文芸賞をW受賞、
『悪人』『怒り』につづくエンターテイメント超大作!
1964年元旦、長崎は老舗料亭「花丸」――侠客たちの怒号と悲鳴が飛び交うなかで、この国の宝となる役者は生まれた。男の名は、立花喜久雄。任侠の一門に生まれながらも、この世ならざる美貌は人々を巻き込み、喜久雄の人生を思わぬ域にまで連れ出していく。舞台は長崎から大阪、そしてオリンピック後の東京へ。日本の成長と歩を合わせるように、技をみがき、道を究めようともがく男たち。血族との深い絆と軋み、スキャンダルと栄光、幾重もの信頼と裏切り。舞台、映画、テレビと芸能界の転換期を駆け抜け、数多の歓喜と絶望を享受しながら、その頂点に登りつめた先に、何が見えるのか? 朝日新聞連載時から大きな反響を呼んだ、著者渾身の大作。
出版社 : 朝日新聞出版
発売日 : 2021/9/7
言語 : 日本語
文庫 : 432ページ
ISBN-10 : 4022650095
ISBN-13 : 978-4022650092
寸法 : 14.8 x 10.5 x 1.8 cm