Girl with short cut, about 20 years old, staring at us.
東ひかり(著)
2019年から2022年までの日曜に書かれた日記を週ごとにまとめたもの。
浪人をしていた17歳から日記を書き続けています。コロナ禍の4年間のうち日曜日に書いたものだけを抜き出して、ドローイングとともに見開きで収めました。記録を縦に並べると、同じ日付でも毎年まったく異なる表情であることがわかる。うれしい日、悲しかった日、日記を書けなかった日も含めて、すべての日々を等しく愛おしく思う。すべての痛みはやがて薄れて、穏やかな記憶として残ります。(著者HPより)
2019/10/06 Sun.
『講師が私に似ていて嬉しかった。自分に似ている人が大人になるまで生きていることがうれしい。「花ざかりの森」の川の話をした。』
2020/10/04 Sun.
「しばらく日記を書けなかった。大学に置きっぱなしにしていた。最近はすこし元気。卒制に少しずつ取り組んでいる。エミューのエッグタルトにはまっていて、食事はいつもマミーとエッグタルトを食べている。」
2021/10/03 Sun.
「最近は絵を描いて過ごしている。英語の学習を再開した。イタリア語の先生が語学は逃げませんから、いつでも戻ってきて良いのですよ。と言ってくれたこと、語学がひとつの港のようになったなと感じる。」
2022/10/02 Sun.
「恋人が贈ってくれたワンピースが届いた!それを着て、一緒に神代植物公園へ行った。ばらのアイスクリームを食べた。上品だと褒めてくれて、斜陽のお母さまみたいだと言ってくれて、くすぐったかった。」
2023年9月
文庫判
著者プロフィール
東ひかり
美術作家。平成9年9月9日生まれ、東京都在住。会社員の傍ら、ドローイングや陶磁器での表現活動を行う。2023年からZINEでの文筆活動を開始。主な著作に『Girl with short cut, about 20 years old, staring at us.』(2023年)、『小さな機械』(2024年)、『CQ』(2025年)がある。