ふらんすの椅子
雑誌『クウネル』の編集・執筆を手がけ、ライターとしても活躍した鈴木 るみこさんの遺稿集。ページを開くと、フランスの町角で見つけた一脚の椅子が、まるで時間を含んだもののように目に映ります。椅子という日常的なものを通して「夢を持ち続けること」「あの頃のまま大人になった自分」をすっと抱きしめられるような文章。書店の片隅で偶然手に取った時、ふと「変わり続ける私」の気配と向き合える一冊です。読後には、明日の光が少しだけ優しく感じられるかもしれません。
書籍概要
本書は、雑誌『クウネル』『暮しの手帖』『フィガロ ジャポン』などで活躍した鈴木 るみこさんの仕事を振り返る遺稿集。未発表原稿を含むエッセイ群を収録し、憧れだったフランスの暮らし、椅子との出会い、日々の小さな感覚を丁寧に拾い上げています。ライター/編集者として、ひとりの女性として描かれた“夢見る少女”の視線が、軽やかさと切なさを持って、読む人の胸にしみ込んできます。
著者について
鈴木 るみこ(すずき・るみこ)
1963年静岡県富士宮市生まれ。上智大学文学部フランス文学科卒業後、マガジンハウスで編集に携わったのち、1992年に退社してフランスへ渡る。帰国後はフリーのライター/編集者として、雑誌・書籍に多くの文章を寄せた。雑誌『クウネル』の創刊期から携わり、生活誌の新局面を創出した編集者として知られる。2018年5月16日に逝去。
出版社:港の人
発売日:2025/8/10
言語:日本語
単行本(ソフトカバー):176ページ
寸法:14.8 × 1.4 × 21.0 cm(四六判変型)
ジャンル:エッセイ・暮らし・旅


