ゆっくり歩く (シリーズ ケアをひらく)
著者:小川 公代(著)
母と娘――高速で歩み続けてきた娘が、難病を抱えた母とともに「ゆっくり歩く」しかなかったとき、世界の見え方が変化します。文学者でありケア研究者でもある著者が、母の疲弊と自身の焦燥のあいだで揺らぐ日常のなかから、「言葉でつながる」ことの意味と尊さを紡ぎます。和歌山弁の語りから響く笑い、涙、そして鋭い問い。ケアをあらためて思うすべての人に読んでほしい一冊です。
書籍概要
6歳で英語も話せない母と1年半アメリカへ、12歳でケンタッキーへ単身渡米、高校2年でイギリス留学、ケンブリッジ大学合格──“直立人”の道をひた走ってきた娘は、やがて病を得た母と“ゆっくり歩く”しかない現実を迎えます。本書は、ウルフ、ギリガンらの文学・思想を参照しつつ、母との会話、介護、日常の動きの中に漂うケアのリアルを描き出すエッセイ集。シリーズ「ケアをひらく」として刊行された、296ページの渾身作です。
医学書院
+2
丸善ジュンク堂書店ネットストア
+2
著者について
小川 公代(おがわ・きみよ)
1972年和歌山県生まれ。上智大学外国語学部教授。ケンブリッジ大学政治社会学部卒業、グラスゴー大学博士課程修了(Ph.D.)。文学・ケア・医学史を横断する研究活動を行い、『ケアの物語 フランケンシュタインからはじめる』(岩波新書)ほか多数の著作があります。
書誌情報
出版社:医学書院
発売日:2025/10/14
言語:日本語
単行本(ソフトカバー):296ページ
寸法:21.0 × 14.8 × 2.3 cm(※A5判)


