女になる方法 ―ロックンロールな13歳のフェミニスト成長記
キャトリン・モラン (著), 北村紗衣 (翻訳)
「ひとは女に生まれるのではない。女になるのだ」と言った時、
ボーヴォワールは事態を半分も把握していなかった…!?
生理の始まり、ムダ毛の処理、胸の膨らみ、ブラジャーの選び方、体型の維持…
恋愛、結婚、出産、中絶、子育て、キャリア…——「女」として生きるには、考えることが多すぎる!
音楽ライター、作家、司会者として活躍する著者が「間違った方法で女になろうとした時のこと」を綴った、
皮肉とユーモアたっぷりの痛快フェミニストエッセイ。ついに邦訳!
女になるのは有名になるのとちょっと似てる。っていうのも、ティーンの女の子は、
だいたいは好意的に無視されるという子供の基本的な存在のあり方から離れて、
突然他の人にとって魅力的な存在になり、質問攻めにされるからだ
。 サイズは? もうヤった? セックスしない? 身分証ある?これ一服いかが? 誰かとデートしてる?
予防はちゃんとした? どういう感じでキメてる? ヒール履いて歩ける? あなたのヒーローは誰?
ブラジリアンワックス脱毛する? どんなポルノが好き? 結婚したい? いつ子供がほしい?
フェミニストなの? あの男とは遊んでただけ? 何したい? あんた誰?
著者について
[著者] キャトリン・モラン(Caitlin Moran)
1975年生まれ。イングランドのジャーナリスト、作家、テレビ司会者。
1990年、キャトリン・モランには文字通りひとりも友達がいなかったので、15歳にして最初の小説『ナルモ年代記』を書く時間がたっぷりあった。16歳の時に週刊音楽雑誌『メロディ・メイカー』で働くようになり、18歳の時にはチャンネル4で短期間『ネイキッド・シティ』というポップミュージック番組の司会を担当した。若くして仕事を始めた後、18年間にわたり『タイムズ』のコラムニストとして確固たるキャリアを築いた。『タイムズ』ではテレビ批評家をつとめる他、一番読まれているコーナーであるセレブリティ諷刺コラム「セレブリティ・ウォッチ」を書いており、2010年にはブリティッシュ・プレス・アウォードでコラムニスト賞を受賞している。
キャトリンは8人きょうだいの長女で、ウルヴァーハンプトンの公営住宅でホームスクーリングを受けて育った。フェミニズムに関する本をたくさん読んでいたが、これは主に弟エディに対して、自分のほうが科学的にイケていることを証明するためだったという。
キャトリンというのは本名ではない。洗礼名は「キャサリン」だった。しかしながら13歳の時にジリー・クーパーの小説で`Caitlin'という名前を見かけて、こちらのほうがカッコいいと思った。著者が名前をふつうの読み方である「ケイトリン」ではなく「キャトリン」と読んでいるのはこのためである。そのせいでみんな迷惑している。
[訳者] 北村紗衣(きたむら・さえ)
武蔵大学人文学部英語英米文化学科准教授。2008年に東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻表象文化論にて修士号取得後、2013年にキングズ・カレッジ・ロンドンにて博士号取得。研究分野はシェイクスピア、舞台芸術史、フェミニスト批評。著書に単著『シェイクスピア劇を楽しんだ女性たち 近世の観劇と読書』(白水社、2018年)、編著『共感覚から見えるもの アートと科学を彩る五感の世界』(勉誠出版、2016年)など。
出版社 : 青土社
発売日 : 2018/6/25
言語 : 日本語
単行本(ソフトカバー) : 336ページ