東京漫才全史 (筑摩選書)

神保 喜利彦 (著)

「無」の状態からこれだけの「正史」を作り上げてしまうとは。東京の芸能史は以降本書抜きに語れない。――杉江松恋

現在も人気のある日本の伝統的芸能「漫才」には「お笑い論」の書籍は数多く存在するが、「漫才」の、特に東京を地盤とした漫才の歴史に関する書籍は数少ない。この「東京漫才」に焦点を当て、漫才の源流にまで遡り、「東京漫才の元祖は誰か?」、「しゃべくり漫才の流入と定着」、「戦後東京漫才の御三家」、「東京漫才専門寄席」、「MANZAIブームの功罪」、「爆笑問題、ナイツの活躍」等をテーマに、その発生と栄枯盛衰を、通説の誤解を正しつつ記した、画期的な「東京漫才」通史。

【目次】
序章 「漫才」以前
マンザイのはじまりは?/漫才に影響を与えた芸能たち/江戸時代の終焉と芝居萬歳の成立/上方漫才の父、玉子家円辰と漫才の隆盛

第一章 東京に漫才がやってきた
東京に漫才がやってきた/冷遇の由来/日本チャップリン・梅廼家ウグイスの登場/東京漫才の種を蒔いた人たち/荒川清丸という存在

第二章 生まれる東京漫才
東京漫才の元祖、東喜代駒/東京漫才四天王/安来節スターたちの漫才参入/東京漫才の定着/寄席漫才の出現/女道楽の活躍/浅草漫才の勃興/いろいろと生まれる「漫才」たち/ラジオ放送と東京漫才

第三章 戦前の黄金時代
しゃべくり漫才の勃興/帝都漫才組合の結成/戦前の東京漫才黄金時代/ボーイズ(歌謡漫談)の流行/解散という問題

第四章 戦争と東京漫才
漫才師引き抜き事件/ダークホース内海突破・並木一路/演芸慰問の勃興/東京漫才の戦争協力/花園愛子の戦死/挙国一致と帝都漫才協会/終戦直前の東京漫才

第五章 焼け跡から立ち上がる
敗戦と漫才/東京漫才の混乱と生き残り/復興する東京漫才/ラジオ復興期における東京漫才のスターたち/二つの暗雲/超新星の誕生/「第二次戦後世代」の有望株な漫才師たち/幹部や中堅たちの再出発/司会漫才の誕生/寄席漫才の復興/漫才研究会発足/NHK漫才コンクールの開催/東京漫才専門寄席「栗友亭」/東西交流の復活/分裂時代

第六章 東京漫才の隆盛
都上英二会長体制発足と東京漫才協会の設立/東京漫才の芸術祭参加/漫才ショー「漫才横丁」の誕生/演芸ブーム時代/コロムビアトップ会長体制発足/東京漫才の大スター/戦後の歌謡漫談(ボーイズ)/コント・トリオ・ブーム/漫才リバイバルブーム

第七章 MANZAIブームと東京漫才
魔の解散ラッシュ/長老たちの死/東京漫才の御三家たち/MANZAIブーム/戦前世代の終焉/御三家の崩壊/東京漫才大打撃

終章 新しい東京漫才の形
ニュータイプの漫才師の活躍/師弟組とたけし軍団/颯爽たる幹部組/二十一世紀へ

著者について
神保喜利彦(じんぼ・きりひこ):一九九六年群馬生れ。國學院大學卒。学生の頃から芸能研究を手掛け、研究サイト『東京漫才のすべて』『上方漫才のすべて』を運営している。論文掲載もあり。演芸研究誌『藝かいな』を二〇二一年から月刊で刊行。著書に『東京漫才師大系』『銀座全線座に寄席があったころ』『焼け跡の寄席興行』など(すべて電子版。『東京漫才師大系』のみは私家版上下巻あり)。

出版社 ‏ : ‎ 筑摩書房
発売日 ‏ : ‎ 2023/12/15
言語 ‏ : ‎ 日本語
単行本(ソフトカバー) ‏ : ‎ 416ページ

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