宇宙の塵のためのブルース

姜アンリ (著)

頭ではなく、心臓に届く言葉。
うつむいて歩く日々に別れを告げる言葉。
空を見上げようと、励ます言葉。

『詩を読みたくなる日』や『となりの谷川俊太郎』などの話題作で注目されるポエムピースから、新人作家による現代詩の詩集がでました。

この詩集は、著者の姜アンリさんが書店でポエムピースの詩集を手にしたことがきっかけとなり、世に出ることになりました。
彼女は「こんな素敵な詩集を出している出版社からぜひ自分の詩集を出したい! 」と強く思ったそうです。
彼女の詩もまた、とても素敵なものでした。

彼女はこんなことを言っています。
「東京のアパートから見る景色、夕焼けの中の電柱、道路、道端の草、スーツの縦線、プラットホームの天井の角に、
ふと、なんらかの大きな繋がりを感じることがある。
世界の片隅にいながらも、誰もが宇宙の塵を感じることができるはず。」
ーーとても詩的で、素敵で、人間的な言葉だと思います。

「やさしいってね、
この夏
萎むひまわりの
眼差しのことだった

やさしいって
たぶん紫陽花の
いちばん薄い青の部分
でも白ではないところ

やさしいって
クッキーのくずを
口につけたまま
いとをかし
あの崩壊のこと

やさしいは
私の体温を
奪ってもいいよ
だ」
ーー本文の詩の部分

「やさしさ」について、こんな表現をした詩人は、これまでにいません。
この詩集のページをめくるたびに、どのページにも、思ってもみなかった言葉の輝きがちりばめられています。
さらに、著者自身による英訳とイラスト付きで、魅力いっぱいの詩集です。


出版社からのコメント

憂鬱なとき、なんだか悲しいとき、うつむきがちなとき、ぜひこの詩集のページをひらいてみてください。
できれば、ブルースを歌うように、口ずさんでみてください。

著者について
姜アンリ(かん あんり)

1990年、京都市生まれ。
中学卒業後ニュージーランドのダニーデンに留学、オタゴ大学で演劇と社会学を学ぶ。
日本に帰国後、東京都内で英語講師として活動しながら、からだと言葉、日本語と英語の波打ち際をめぐる詩の創作に取り組む。

出版社 ‏ : ‎ ポエムピース
発売日 ‏ : ‎ 2023/4/17
言語 ‏ : ‎ 日本語
単行本(ソフトカバー) ‏ : ‎ 120ページ

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