(サイン本)山下澄人エッセイ集 猫が動く、何かはじまる
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山下澄人 (著)
読んだ人から書きたくなる
作られたものがそこになければ起きなかったことが起きる。俳優、芥川賞作家・山下澄人初のエッセイ集にして、すべての人にひらかれた創作論。つくる、みる/みられる、本、問答、記憶、猫ーー「わたし」の「からだ」を通して生きること、表現することの歓びを取り戻すための59篇。
「表現」には恥ずかしいとかみっともないとか、面倒くさいとか無駄だとか、だから「やりたくない」とか、謎の鍵がかかっている。だけどそれは元々あった鍵じゃない。自分でかけたわけでもない。どこかで誰か人間にかけられた。
鍵が外れてやってみたら、楽しくない人間がいるとはわたしは到底思えない。(「誰でもできる、やってみる」より)
「書けるかな」
とわたし。
「書ける書ける」
と森田さん。
「Aって書け。書いた?そしたら はい台詞、五行ぐらい」
わたしは書いた。
「書けたら次はBと書いて、セリフ。五行ぐらい」
わたしは書いた。
「あとは好きにやれや」
好きにやった。表裏書いたら「見せろ」というから見せたら読まずに眺めただけで
「いいねぇ。才能あるねえ」
この一言でその後が決定した。それから三十年以上、わたしは今も書いている。
(「適当なひと言」より)
著者について
山下澄人(やました・すみと)1966年、神戸市生まれ。高校卒業後富良野塾に入塾し俳優として活動をはじめる。1996年より劇団FICTIONを主宰し作、演出、出演を担当する。2011年より小説を発表。2012年『緑のさる』で野間文藝新人賞、2017年『しんせかい』で芥川賞を受賞。そのほか著書に『鳥の会議』『わたしハ強ク・歌ウ』などがある。
出版社 : 左右社
発売日 : 2026/8/31
本の長さ : 192ページ
寸法 : 18.8 x 12.8 x 1.3 cm
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