兄の名は、ジェシカ
ジョン・ボイン(著) 原田 勝(訳)
発行:あすなろ書房 四六判 272ページ
4歳年上のジェイソンは、サムの自慢の兄。
おだやかでやさしくて、忙しい両親にかわって、
小さいときからサムの面倒をよくみてくれた。
サッカー部のキャプテンで、学校ではみんなの人気者。
だけどこのごろ、少し様子が変わったみたいだ。
ジェイソンはある日、自分はトランスジェンダーであり、
男であることが耐えられない、と家族の前で告白する。
大好きな兄の変化にサムはとまどい、
閣僚の母親、その秘書を務める父親はうろたえる。
おりしも現首相が退任し、サムの母親は有力な次期首相候補になるはずだったが、
ジェイソンのことがマスコミに取り上げられるようになり……。
生物学的な性、社会的な性、そして本人が自覚する性の問題を、
家族4人の立場から、わかりやすく、誠実に、時にコミカルに描く。
『縞模様のパジャマの少年』のジョン・ボイン、最新刊!