男の愛 たびだちの詩
町田 康 (著)
出版社 : 左右社
発売日 : 2022/1/13
言語 : 日本語
単行本 : 224ページ
まったく男が男に惚れるってのは厄介(やっけぇ)なもんだ。
昭和浪曲でも人気のご存知「清水次郎長」が、町田版痛快コメディ(ときどきBL)として、現代に蘇る!
文政三年、「正月元日に生まれた子供は将来、途轍もない賢才になる。ところがもしそうならなかった場合は極悪人になる」という言い伝えから、生まれてすぐ養子に出された長五郎=次郎長。生来の荒くれ者である次郎長が、養父母との確執や同級生・福太郎への初恋を経て、国を捨てやくざの世界で「男になる」までの心理を繊細かつ軽快に描く。
町田 康(まちだ・こう)
一九六二年大阪府生まれ。作家。九六年、初小説「くっすん大黒」でドゥマゴ文学賞・野間文芸新人賞を受賞。二〇〇〇年「きれぎれ」で芥川賞、〇五年『告白』で谷崎潤一郎賞など受賞多数。