キャットウォーク
佐々木充彦 (著)
出版社 : rn press
発売日 : 2022/8/8
言語 : 日本語
単行本 : 352ページ
いらない。お前なんかいらない。使えないやつはいらない。弱いやつはいらない。おどおどしたやつはいらない。逃げるやつはいらない。お前はもういらない。お前みたいなゴミは、もういらないーー。
生きづらいこの社会に疲れ切った主人公ミロは、あるとき猫の街に迷い込む。猫といっても四本足で歩く小さな猫じゃない。彼らは服を着て、靴を履き、二本足で歩いている。毒々しいこの街で、ミロは一人の少女と出会い、自分の中の暴力性・残虐性が剥き出しになっていく。
社会に適合するとは自分を殺すことなのかーー。現代社会で誰もが抱える悩みを、佐々木充彦が美しく繊細なタッチで描く。読んでいると胸が苦しくなる。心をえぐる今夏最大の問題作。小説版と漫画版が一冊に収録された豪華仕様の一冊。
著者について
1983年福岡生まれ。漫画家、イラストレーター、デザイナー。2013年、600ページオールフルカラー漫画『インターウォール』(PIE International)でデビュー。同作は文化庁メディア芸術審査委員会推薦作品に選出。以後、さまざまな媒体で漫画・イラストを執筆している。KANA-BOON「結晶星」PVなどのアートワーク、テレビ朝日「アルスくんとテクネちゃん」キャラクター、デザイン誌「アイデア」、小説『マンガ肉と僕』(朝香式/新潮社)などの表紙絵なども手がける。2019年、短編漫画『さよならイエティ』が日中漫画大賞で佳作に選出。2022年2月22日ネコの日に、9年ぶりの新作長編漫画『キャットウォーク』をnoteに公開。お酒が好き。