猫はうつくしい、かわいい、おもしろい……。すべてのポジティブな形容詞を与えても言い尽くせぬ魅力がある。

ただ、ここ最近、誰も彼も、猫を褒め称えそやしすぎていないか。語られた時間は、猫以外については語れなかった時間と同量である。

これを語る「ぼく」という主語には、二羽のニワトリと三匹の犬と野良猫とインコと原っぱで計算した数え切れないコオロギごく個人的な話を他人に話す機会はふつう訪れない。 それについて書き残す機会などありません。

そう思って、この文集をつくりました。

構成
浅生鴨 庭に鳥のいたころ
わかしょ文庫 Ｒ．Ｉ．Ｐ．
うのりえ 仔犬のお化け
佐々木未来 水のなかのあくび
友田とん 犬、カブトムシ、その他の生きもの
柏井優佳 叔父さんのうみ
kamebooks 亀は待っててくれる
中岡祐介 千の風になった犬と、父の絶叫

ページ数 48ページ
判型 B6小
企画・編集 中岡祐介（三輪舎）
装丁 佐々木未来
発行日 2022年11月20日
発行／印刷製本生活綴方出版部